犬鳴隧道

犬鳴隧道

竣工:1953年 全長:150? m

犬鳴隧道は、宮若市と糟屋郡久山町を結ぶ県道21号線にある犬鳴峠を越えるためのトンネルで、1975年に新犬鳴トンネルが竣工して以来、 その役目を新トンネルに譲ったが、県内でも有名な心霊スポットであり、現在でもそういう目的で訪れる人は多いという。 不法投棄と危険防止のため、現在坑口は両方ともコンクリートブロックで閉鎖されており通り抜けはできない。 全長については不明だが、およそ150mほどではないかと思われる。 開通は戦後すぐだが計画自体は大正時代から存在していたと言われている。隧道までの道路の改修は行われたものの、開鑿は日中戦争のために一旦中止となったという。 隧道が開通する前の犬鳴峠はとても険しい悪路であり、地元の住民にとって犬鳴隧道の開通は悲願であったのだろう。 今でこそ心霊スポットの極みのような扱いをされているが、かつては福岡と直方を結ぶバスも通っていた。 (まあ今でも新道の新犬鳴トンネルをバスが通っているのだが。)

以下の写真は2012年に撮影

犬鳴隧道 久山側 align=middle 犬鳴隧道の久山側坑口。苔むしたコンクリート壁と落書きが絶妙にマッチしている…。いや、していない。 荒れた道路も相まって世紀末感が満載である。よくみると「犬鳴隧道」の扁額が確認できる。

隧道 内部 align=middle トンネルの内部を撮影したもの。目立った崩壊などはないようだ。

犬鳴隧道 宮若側 align=middle 宮若側坑口。久山側に比べると落書きなども少なく、不法投棄などもされていなかった。

犬鳴隧道 記念碑 align=middle 坑口前にある記念碑。左奥に続く道は林道で、宮若側坑口へ続く旧道自体も林道として使用されているようだ。 (久山側の旧道は途中から廃道となっており閉鎖されている。久山側のほうが荒廃が進んでいるのもそのためと思われる。)

犬鳴隧道は良くも悪くも普通(?)の旧道、廃道とは雰囲気が違っている。 また、付近は交通の要所であるため幽霊の心配をするよりは人間トラブルの心配をした方がよいかもしれない。

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